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2013年02月24日

僕の好きな人が、よく眠れますように。純粋な、でも辛い、幻想的な恋愛小説



本のタイトル:僕の好きな人が、よく眠れますように
著者:中村航
お奨め度:★★★☆☆
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タイトルに惹かれたのと、中村航さんの他の著書「100回泣くこと」(感想はコチラ)が素敵だったので、買ってみました。この本は正直、好みが分かれそうです。私は文章がキレイで素敵な恋愛小説だと思いますが、やっぱり心理的には好きじゃないかな?でも文章は好きです。

理系大学で研究を続ける主人公”僕”の前に北海道から1年限りのゲスト研究員である”めぐ”が来ました。僕はめぐと一緒に研究をし、すぐにめぐに惹かれますが、直後の親睦会で、”前の苗字の方が良い”と打ち明けられます。

つまり、そういうことです。北海道に夫がいるのです。僕のテンションは一気に下がります。しかし一度入ったギアはなかなか‥。

その後も、めぐとは一緒に研究を続けます。2人の仲は段々と近くなっていき、4ヶ月が過ぎた頃に2人で出掛けます。そして気持ちを抑えきれなくなり、僕はめぐに「好き」とつぶやきます。すると「同じです」と小さな声が聞こえてきて‥。2人は一度距離をおきます。

しかしやがて2人は、許されない関係に陥ります。私は既婚者で、こういう関係が好きではありません。でもこの本では、”不倫”という単語は使われず、幻想的です。それはおそらく2人が大学生という、大人でもなく、子供でもない歳だからと思います。これが社会人だと、妙に現実感がでてしまいますから、ね。

また2人はどこか子供っぽい。布団にくるまりながら話すのが好き。部屋で2人で過ごすのが好き。でも気持ちは純粋で、甘酸っぱさ全開です。”好き”よりも、上級な愛を語っています。若いな、と思います(笑)

それに2人は期間限定の関係です。春に出会い、夏に近づき、秋に関係が深まり、そして春にめぐは再び北海道に戻ります。つまり、夫のところへ−。

そして僕はめぐの夫を何処かで意識し、でも気持ちが抑えきれなくて。でも、めぐに夢中で、めぐと過ごす日々は楽しい。でも‥。という感じです。

それに、めぐはちゃんと毎日23時に夫に電話を掛け続けます。僕とお互いの部屋に毎日泊まるようになってからも、それは続きます。いったいめぐは‥。

2人の最後は、どうなるのかわかりません。でもめぐは夫と別れらないと、私は思います。夫とめぐは共通の友達もたくさんいますし、仲も良いです。友達、両親、そんな重いものを捨てられる、とは到底思えないからです。

でも、だからこそ、めぐは今だけの”夢”をみているのかもしれません。つまり、僕と一緒にいるという”夢”を−。それが僕にもうっすらとわかっており、でも奇跡を信じ、そして未来を見ないようにしている。私にはそんな2人に、見えます。

ただし気持ちは純粋だ、と思いました。人を好きになるのに、たしかに理由はありません。ブレーキだって、踏んでいても効かない時はあります。でもやっぱり、許されない関係は辛いです。だから、読んでいて切なさを感じました。好きだけど、好きだからこそ、辛い、と。

また読んでいると、2人のあまりの甘酸っぱさに、甘酸っぱい気持ちが込み上げて来ました。そんな気持ちを思い出したい人には、ぴったりかもしれません(笑)
posted by ちゃよ at 12:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 趣味本>中村航 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月16日

100回泣くこと(あらすじ)。愛する人が残していったもの‥



本のタイトル:100回泣くこと
著者:中村航
お奨め度(MAX5):☆☆☆☆
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この本は今年、2013年6月22日に映画公開されます。主演は大倉忠義さん、ヒロインは桐谷美玲さんです。映画化されるんだ。どんな本だろう?と思い、何気なく手にとって読んでみた本ですが、とにかく切なく、泣けるお話でした。

実家の犬が病気→(犬のために)バイクを修理→彼女にプロポーズ→犬が元気になる→バイクが復活→彼女と1年間の同棲。
このまま幸せな生活が続くと思っていた矢先に、彼女が病気になり‥

彼女の病気が発覚するまでは微笑ましい2人で、読んでいてほのぼのとしました。きっと2人は素敵な夫婦になるんだろうな、と思いました。しかし彼女が体調を崩し、そのうち病気だと発覚。そしてここから切なくなっていきます。

彼女は強い人で、前向きに治療を続けていました。そしてそんな彼女のために、彼は仕事を早く切り上げ、看病を続けます。しかし彼の仕事は容赦なく忙しくなり、それと同時に彼女の病状も‥。彼の彼女への想い、彼女の彼への想いが純粋で、悲しくなりました。

また私は初めて中村航さんの本を読みましたが、どこかで理系っぽさがでてくるのが楽しかったです。でも文章というか書き方がとてもキレイで、だから余計切なくなりました。

最後は彼も彼女の死を乗り越えますが、それまでの彼のつぶやきは切ないです。読み終わった後は、自分が先に逝くのと、夫が先に逝くのはどっちが辛いだろう?と思ってしまいました。

愛する人を失う辛さは、計り知れないと思います。でも愛する人と過ごした日々、そして愛した人が残していった大切なことは、かけがえがないものです。だから人を愛することができるし、忘れることができるのだと‥

今、夫と過ごしている何気ない生活は、とても大切なものなのだ、と改めて気が付かされました。何があっても後悔しないように、精一杯夫を大切にしようと思います。

posted by ちゃよ at 13:41 | Comment(1) | TrackBack(0) | 趣味本>中村航 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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