本のタイトル:春プリズンホテル[4]
著者:浅田次郎
お奨め度(MAX5):★★★★★
1作目の、♫夏プリズンホテル(1)の感想はコチラ♫
2作目の、♫秋プリズンホテル(2)の感想はコチラ♫
3作目の、♫冬プリズンホテル(3)の感想はコチラ♫
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前作(冬)で、どんでん返しで清子にプロポーズした偏屈屋:木戸孝之介。木戸はシリーズを通じて、どんどん変わっていきます。最初はただの暴力男だったのに、ただの愛情不足で表現ベタなだけだったんだなぁ。その木戸はなんと今作では、清子と無事に結婚しているところから、話がスタートです!!
あらすじ
売れっ子の極道小説家である木戸孝之介が、今回なんと文壇最高の権威”日本文芸大賞”の候補に残った。おまけに木戸の作品は2作で、最有力候補。その知らせを受け、義母の富江に連絡すると、富江も大喜び!!
しかしなんと富江は書置きを残して、木戸の前から姿を忽然と消した。今まで30年間傍にいてくれた富江の深い愛情に気がつき、木戸は必死に富江は探す。しかし見つからない…。
そこで選考結果を待つべく、叔父が経営する”プリズンホテル”へ、木戸は清子と美加と、編集者たちと向かう。しかしやはり、富江は見つからない…。富江はなぜ姿を消した?清子のせいか?それとも、木戸の母のせいか??
今度もまた大曽根一家の団体様と鉢合わせ!更には叔父と同じ組であり、懲役52年をくらっていた小俣、会社が倒産寸前の社長、演劇の練習に訪れた母娘、支配人の不良息子の学校の先生、などなど。一癖も二癖もある客と、巻き起こる大騒動!また天才シェフ服部は、ホテルクラウンの総料理長の元に戻るのか?一体この結末はどうなる??
感想
今作を読んで、木戸は愛されていないと自分は思っていても、実は多くの人に愛されていることがわかります。それにただ、気がつかなかっただけで。。。人の愛情は深い、と思いました。そしてそんな木戸に一番愛情を注いでいたのが富江だっとは…。しかも失踪した理由もわかりますが、なんだか切ないです。
そしてこの作品でシリーズは終わりますが、最後が素敵でした。いろいろなものが、ぱっと鮮やかにおさまって、スッキリ。とても面白いシリーズで、オススメです(´▽`)
DVDもあります↓