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2013年09月13日

青空の卵。坂木司さんのデビュー作で、青春臭い話



本のタイトル:青空の卵
著者:坂木司
お奨め度(MAX5):★★★★☆
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私の最近お気に入りの作家である、坂木司さんのデビュー作で、ひきこもり探偵3部作の最初の本。この話は坂木さんらしく、”日常の謎解きあり”。人との結びつきや、鳥井と坂木の”成長あり”という話です。

坂木さんらしい本だけど、やはりデビュー作だからか、ぎこちなさもあります。主人公である坂木司の心情が丁寧に描写されているけど、テンポよく物語を読んでいるのに、ちょっと邪魔されている感じも。でも青臭い青春くささもあって、結構楽しめます。

尚、主人公は”坂木司”。そして友人でひきこもり探偵である”鳥井”。この坂木と鳥井の友人関係が、深い!坂木は仕事を選ぶ際も、鳥井のためにも定時で帰れて、休みも融通の利く会社に就職するほど。

しかも毎日仕事帰りに鳥井の家で晩御飯を食べ、休みは鳥井を外出させるために一緒に過ごすほど。ちなみに鳥井は、在宅でできるプログラマー。

鳥井は口が悪くて、ぶっきぼうで、でも憎めない人。そして人が嫌いなくせに、観察眼が本当に鋭い!!頭の回転が良くて、簡単に謎を解くけど、理論的な説明なので納得できちゃいます。

また本は、短編の連作本です。一話、一話毎に謎があり、そして謎毎に新たな人と出会い、坂木と鳥井の世界がどんどん広がっていくのが面白いです。

ちなみに一作目は、鳥井と坂木が毎週通っているスーパーで缶詰が落ちてきて、坂木がある女性を助けた。でもその女性は、坂木に冷たい態度をとる。しかし2度目にその女性と出会うと、愛想よく話しかけてくる。いったい彼女の真意は…?

こんな感じの謎です。謎と言っても、今回は人にまつわる謎で、意外な人物像が楽しめます。でも青春臭すぎて、苦手な人は苦手かも( *´艸`)

あとの2冊のひきこもり探偵シリーズ↓
 
posted by ちゃよ at 07:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 趣味本>坂木司 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月06日

ワーキングホリデー。月日とともに芽生える親子の絆



本のタイトル:ワーキングホリデー
著者:坂木司
お奨め度(MAX5):★★★★☆
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最近お気に入りの作家”坂木司さん”の本です。坂木司さんは、これまで和菓子のアンホテルジューシー切れない糸を読みましたが、全てお客さんが運んでくる”謎解き”と、物語を通じての”主人公の成長”の両方を楽しめました。

しかしこのワーキングホリデーは、謎解き部分はなく、物語を通じての”親子の絆”の話です。その為、謎解きを期待している方には、ちょっと…かもしれませんが、私は充分楽しめました。結構好きな話です。

あらすじ
元ヤンキーで、ホストをしているヤマトのもとに急に小学生の男の子”進”があらわれた!しかも進は、元彼女とヤマトの子供!つまり、急に小学生のパパになったのです(ヤマトは知っただけですが)。

しかも進は夏休み中の間、一緒に過ごしたいと言いだし、いきなり進と生活することに!今までの気まぐれな一人暮らしではなくなり、勝手が違い、戸惑うヤマト。おまけにその直後、客ともめて、ホストを辞めることに。しかしオーナーの粋な計らいによって、運送会社へ転職することに!

一気に生活が変わったヤマト。おまけに夏の運送会社は肉体労働で、大変!!でも何とか頑張ります。しかしトラックを運転できると思っていたヤマトにあてがわれたのは、なんと”リヤカー”。こんなのかっこ悪い!!

進にだけは見られたくない姿で隠していたのに、ある日、進に見られてしまう。しかし進は意外な言葉を口にして…。

この進ですが、もうありえないくらいしっかりとした男の子。掃除やゴミ捨てもするし、料理もするのです。もう小姑です。こんな小学生、いないだろ!と思いつつも、時折見せる小学生っぽいところが可愛いです( *´艸`)

設定には最初は驚いたけど、楽しい話です♪
posted by ちゃよ at 10:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 趣味本>坂木司 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年07月22日

ホテルジューシー。読んでいると沖縄に行きたくなる日常系ミステリー本



本のタイトル:ホテルジューシー
著者:坂木司
お奨め度(MAX5):★★★★☆
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和菓子のアン」を読んで以来、坂木司さんは、お気に入りの作家さんです。「切れない糸」に引き続き、ホテルジューシーを読んでみたら面白かったので、紹介します。

ホテルジューシーのあらすじ
大学の夏休みを利用して、沖縄のホテルジューシーに住み込みアルバイトに来たひろちゃん。ひろちゃん達が働く、ホテルが舞台です。そこのお客さんが起こすドタバタから、そのお客さんが抱える悩みや、正体を知るという日常系ミステリー本です。

目次
●ホテルジューシー
●超境者
●等価交換
●嵐の中の旅人たち
●トモダチ・プライス
●≠(同じじゃない)
●微風

1話完結編で連作になっている構成です。ちなみに私は2話目のあやとユリの話が好き。最初はあや達のキャラが嫌だったけど、最後は、”あ〜っ”て感じで、2人への見方が一気に変わったお話です。

また主人公のひろちゃんは大学生なのに、しっかり娘で、お節介焼き。ただ頭ガチガチで、何事もしっかりしている。というか、しすぎ。でも沖縄独特ののんびりした雰囲気の中で、少しづつ変わっていくのが良い感じです(≧∇≦)

そして読んでいて、とにかく登場人物が個性的で面白い!オーナー代理は昼間はいい加減な、だらしな〜いだけのおっさんだが、夜はまともという、二重人格(笑)

食事担当の比嘉さんは気の良いおばちゃんで、けっこうアバウト。掃除担当のお婆ちゃまがたは、いい加減で、でも優しくて、ほっこりさせてくれる。良い味をだしてる〜

1話1話の謎も面白いし、読んでいてほっこり優しくなれる。そんな本です。そして沖縄にむしょう行きたくなります(笑)。それにしても坂木さんは心理描写が上手い。だから、つい感情移入しちゃうし、本の世界に引き込まれちゃいます。

ちなみに今、坂木さんの別の本「ワーキングホリデー」を読んでますが、こちらも面白いです(≧∇≦)

posted by ちゃよ at 13:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | 趣味本>坂木司 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月29日

切れない糸。人が織りなす不思議な縁



本のタイトル:切れない糸
著者:坂木司
お奨め度(MAX5):☆☆☆☆
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前回読んだ「和菓子のアン」が面白かったので、同じ坂木司さんの「切れない糸」を読んでみました。ちなみに、こちらの方が先に出版された本です。

両親が商店街でクリーニング屋を営んでいた新井和也は、大学卒業を控えた冬に、父親が急死し、転機を迎えます。最初は母親やクリーニング屋で働くアイロン職人の重さんやパートのおばさん達のことを考え、和也は家業を継ぐことにしたのです。

和也の仕事は、クリーニングの集荷。一軒一軒、お客さんの家を訪問し、クリーニングする物を預かり、クリーニングした物を配るという集荷のお仕事。しかしこれが簡単そうに見えて、大変!

口紅やライターを入れたままクリーニングに出すと大変なことになるし、洋服というのはお客さんのプライベート。それを扱うので、精神的にも疲れます。また汚れ物を引き受けるときにCheckを怠ると、お客さんとのトラブルの種になる。その為最初、和也は仕事にうんざりします。

そしてそのうち、お客さんが出すクリーニング物から謎が生まれてきます。最初の謎は河野さん一家で、旦那さん、奥さん、子供1人の家族構成。

ある日、新米の和也がクリーニング品を届けると、Yシャツのボタンがとれていた、等と旦那さんがクレームをつけてきました。和也はうんざりしながらも、段々と河野さんと話をする用意なっていきます。

そしてある日、子供の洋服を預かり、それを見た母親が不思議がります。子供服は下手にクリーニングに出すと、洋服代よりもクリーニング代のほうが高くなってしまうからです。‥じゃぁ、なんで?

しかもその後にわかったのは、今までは奥さんが対応していたはずなのに、和也に代わってからは、旦那さんが対応していました。奥さんは出張中ということですが、お店に奥さんが子どもと一緒に来て、クリーニング品を受け取って行きました。‥あれ?

更に子供から、不思議なことを頼まれます。
「次の洗濯物、洗わないでほしんだ」って。
‥なぜ?

そしてこの謎を、和也の友人である沢田が解いていきます。意外な謎もあれば、予想道理だった!というものもありました。でも読みやすくて、面白いです。更に謎を通じて、和也は自分のクリーニング屋という仕事に”価値”を見出していき、成長していく、というお話です。

話は4話あり、それぞれ1話完結編で、でもつながっている連作集です。読みやすくて、面白いですよ。そして話が進むにつれて、人と人が繋がっていきます。人の縁は面白いな、と思いました。

尚、余談ですが、クリーニング屋のパート従業員である梅本さんは、アンちゃんのお母さん。「和菓子のアン」ともどこかで繋がっているんですね(笑)

posted by ちゃよ at 17:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | 趣味本>坂木司 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月25日

和菓子のアン。和菓子っていろいろな意味があるんです



本のタイトル:和菓子のアン
著者:坂木司
お奨め度(MAX5):☆☆☆☆☆
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2011年 読書メータ「心に残った本」ランキング第1位。
この帯に惹かれて、手に取りました。私は帯に弱いようです(笑)ちなみに、デパ地下を舞台にした、ほのぼのミステリーです。

主人公、梅本杏子(うめもときょうこ。通称アンちゃん)は高校を卒業したけど、進学も就職も決まっていません。やりたいことが見つからないからです。とりあえずバイトをしようと思い、デパートの地下にある和菓子屋店「みつ屋」で働き始めます。そんなちょっぴり太めで、明るい性格のアンちゃんが奮闘します。

またお店のメンバーは、プロフェッショナルだけど、個性豊かなです。椿店長は見た目はキレイな女性だけど、中身はただのオッサン(笑)。同じ女性バイトの桜井さんも普通のように見えて‥(*´艸`*)そして和菓子職人希望という立花さんは、若くて見た目はイケメン。最初は冷たい人だと思っていたが、実は‥(笑)

その個性的なメンバーの中でも特に面白いのが、私は立花さん!アンちゃんと立花さんの掛け合いには、何度もクスクス笑ってしまいました。

お話は「みつ屋」にくるお客さんの謎を、椿店長が解いていくというストーリーです。5話の短編もので、とても読みやすくて面白いです。ちょっとした空き時間にピッタリです。

第1話は、みつ屋で出している季節の和菓子(月や季節によって変わるもの)に、「兜」と「おとし文」がありますが、あるOLのお客さんが買っていったのは「おとし文」1個と「兜」が9個。会社で重役に出す和菓子なので、普通は全て同じものを出すはずなのに、なぜひとつ違うのか?

‥実はそれには和菓子ならではの隠れた意味があったのです。それを椿店長が状況を聞いただけで解いていき、最後は「へぇー」となってしまいます。また椿店長と立花さんの性格もわかっていきます(笑)

そして最後の話は、椿店長の意外な過去が明らかになります。今までの4話から、ボソッとつぶやいていた椿店長の本当の言葉の意味が1つに繋がって‥。

また、話が進むにつれて、どんどんアンちゃんが成長していく様子がみてとれます。最初はなんとなくだったのに、働くことを通じて、自分の適性がわかっていきます。どんどんしっかりとした、大人になっていきます。

また和菓子の世界って、奥が深いんですね。私は知らないことだらけで驚きました。例えば、「水無月」は縁起物なんです。6月は水無月で、1年の折り返し地点。だから無事に過ごせた半年の厄を払い、これから半年の無事を祈って、食べるお菓子なんですよ。

また「和菓子は俳句と似ている」という本文が印象的でした。俳句は短い言葉でできた詩の中から無限の広がりを感じさせますが、知識がなくても楽しめます。でも知識があれば、もっと楽しさが広がります。

それと同じように、和菓子は見た目もキレイで、食べても美味しいです。でも実は和菓子はたくさんの暗号があります。そのことを知っていれば、和菓子ももっと楽しめる、ということなんです。

それに描写がもう見事です。私は和菓子よりも洋菓子派なので(アンコが苦手なのです(^_^;))、和菓子はほとんど食べませんが、読んでいたら食べたくなりました。中からじゅわっと甘酸っぱいものが出てきて‥。という表現なんて、もう、本当に美味しそうです!食べたい!!

ほのぼのミステリーあり。和菓子の知識あり。とても楽しい本です。オススメです。

posted by ちゃよ at 18:00 | Comment(1) | TrackBack(1) | 趣味本>坂木司 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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