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2013年06月15日

ラブ・ケミストリー。恋愛経験ゼロの大学院生が恋に研究に大忙し



本のタイトル:ラブ・ケミストリー
著者:喜多喜久
お奨め度(MAX5):★★★★☆
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第9回『このミス』大賞優秀賞受賞作品。相変わらずこういう受賞作に弱い私で、思わず手にとってしまいました。話も理系出身の私には、とても面白い話でした。ただ理系といっても、難しく書いてあるわけでもなく、わかりやすく書いてありますので、理系の知識なんかは全く必要ありませんよ。

舞台は東大のある研究室ですが、研究というか研究室の雰囲気が、”あぁ、あるある”と思わず納得してしまいます。特に装置に囲まれた研究室、装置が老化に溢れていたり、化学物質の名前なんかが出てくると、なんだか大学時代を懐かしく思い出します(笑←もちろん他大学ですが)

あらすじ
主人公は、有機化合物の合成ルートが浮かぶという特殊能力を持ち、大学院生にも関わらず今まで恋をしたことがない草食系男子・藤村桂一郎。ある日研究室の秘書としてやってきた女性に恋をし、そのせいで特殊能力が消えてしまうというピンチに!

なんでかというと藤村は大学院2年生で、修士論文を書く必要がありますし、今やっている有機化合物の合成というのは”先にできたもの勝ち”なのです。つまりライバルよりも先に完成させる必要があるのです。

しかし特殊能力が消え、研究は一向に進まず、更に秘書との仲も進まず、悶々と過ごしています。そんな藤村の前に「キミの能力を取り戻してあげる」といって、いきなり現れた死神・カロン。そして2つの案をつきつけられます。秘書と付き合うか、諦めるか。‥普通はどっちを選ぶかはわかりますよね。ってことで、藤村はもちろん前者を選びます。

しかし藤村は、今まで恋をしたことがない+女性と話もあまりしないという超奥手人間。恋愛不器用です。更にこのカロンは、上記の2択からわかるように、滅茶苦茶です。お手伝いといっても、そんな無謀な‥ってことを提案したり、何かと強引です。

なんといっても、同じ研究室とはいえ、まだほとんど話したこともない秘書にいきなり告白させるんですから(しかも結果は玉砕)。まぁ、相手の記憶は消去してくれましたが。

そして藤村は友人でイケメンである東間に恋愛相談し、研究室の後輩であり、秘書と従兄弟である岩館に協力を求めることに。岩館はさすがに女性だけあって、うまく藤村と秘書の仲を縮めようとしてくれます。お昼ごはんを一緒に食べたり、おしゃれな洋服を買いに行ったり(←藤村がおしゃれ感ゼロなだけですが)と。

そのかいあってか秘書とデート(?)することに。しかしそこで一騒動があり‥。

感想
この話のミステリーは、特殊能力が消えてしまった藤村に、能力を戻ることを依頼したのは誰か?という点です。ミステリー事態は正直弱いです。でも、まぁ、それでも私は全く別の人を考えていたのですが。。(やられました)。

また秘書や岩館にも人に言えない悩みがあるし、登場人物それぞれが面白いし、時折理系ならではの知識が面白いです。でも今時こんなに純粋な人はいるのかなぁ?とは思ってしまいました。でも、きっといるんだろうな。

また私は、ラストは”みんなハッピー”で好きですが、夫はちょっとひねりがない、と言っていました。人の好みによるかも。爽やかな一冊です。
posted by ちゃよ at 15:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 趣味本>喜多喜久 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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