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2013年05月29日

るり姉。家族愛いっぱいのるり姉がいれば、日々が楽しくなる



本のタイトル:るり姉
著者:椰月美智子
お奨め度(MAX5):★★★★☆
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10代の三姉妹(さつき、みやこ、みのり)が「るり姉」と慕うるり子は、母親の妹、つまり叔母さん。天真爛漫で感激屋で周りを楽しませてくれる人で、三姉妹をとても可愛がっています。そのるり姉が検査入院となり‥、というお話です。

また面白いのが、章が進むにつれて過去になっていくという点と、主人公が変わっていく点。でもどの章でも、るり姉の人となりが分かり、笑えます。

目次
第一章 さつき---夏
第二章 けいこ---その春
第三章 みやこ---去年の冬
第四章 開人---去年の秋
第五章 みのり---四年後 春

けいこは、三姉妹の姉。つまりるり姉の姉。一人で10代の娘3人を、仕事をしながら頑張って育てています。そして開人(かいと。通称カイカイ)は、るり姉の夫で、るり姉大好きです。

”家族愛”にあふれている一冊で、ゲラゲラ笑えるし、思わずうるっとする場面もあり、面白いです。またそれぞれのメンバーも個性的です。けいこはオタクっぽいし、カイカイは元ヤンキーだしね(笑)。

3姉妹は10代で、特にさつきは16歳という大人でもなく、子供でもない年齢。その年頃の複雑な心境がうまく描かれていて、その頃の微妙な年を思い出しました(笑)。また、さつき視点の親の対応がもどかしいのも分かります。

るり姉が検査入院となったことを知っても、母親はさつき達には病気のことを何も話してくれません。入院というだけで病気が良くないことも、お見舞いに行くとすっかり痩せていることからも、それは明白なのに!

でも母親としては、やっぱり娘達に話していいのかわからないし、ただでさえ仕事が忙しいというのもあるし‥で。複雑なものです。

第四章のカイカイの話は、カイカイがるり姉大好きなのが伝わってきて、微笑ましくなります。好きになって、強引にアタックして、それで付き合い始めて、結婚して、一緒に旅行に行って‥。楽しく仲良く暮らしています。

カイカイはるり姉と暮らしてから、食事もちゃんと食べるようになったし、何よりも日々の生活が楽しくなっています。些細なことでも二人なら楽しいんだ、というのが伝わってきます。素敵な夫婦だな、と思います。だから、るり姉が入院という時には、すっかりやつれちゃったんだろうな。(私も夫が病気になったら、そうなりそう)

そして第五章では、四年後のみんなの話です。大人にとってはたった四年でも、子供たちには大きいんだな、と思いました。だって、ヤンキーだったみやこは●●になっているし、バレーボール漬けだったみのりは、今度は○○にハマっているし。成長って早いなぁ、と思いました。そしてるり姉は‥。

この本は「本の雑誌」2009年上半期エンターメント・ベスト一人輝いた傑作家族小説だそうです。久々に心がじんと暖かくなる本で、納得です。オススメです。
posted by ちゃよ at 10:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 趣味本>椰月美智子 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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