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2013年02月27日

ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~。人には裏と表の顔があり、両方で1人の人である(後半)



本のタイトル:ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~
著者:三上 延
お奨め度:★★★★☆

ビブリア古書堂の事件手帖4の前半の感想はコチラ
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また開けることを依頼された”金庫”はすごく頑丈で、開けるためには、鍵とダイヤルと暗証文字の3つが必要です。今はダイヤルの数字だけがわかっていますが、鍵は鹿山の本宅(息子たちが暮らしている)にあると思うのに、見つかりません。

そこで栞子は暗証文字だけではなく、鍵まで探すことになります。ほぼ不可能に思える依頼ですが、栞子はこの謎に立ち向かいます。

まずは鹿山の息子に会いますが、当然良い顔はされません。父親の愛人の依頼ですから、しょうがないです。しかもここで鹿山の素性が、分からなくなります。来城の話では、鹿山は江戸川乱歩が好きで、子供っぽい一面もあり、いたずら好きとのこと。

しかし息子たちの話では、無口で、近寄りがたくて、小説を読むことすら知らなかった程。そして普段鹿山が家で過ごしていたという書斎を見せてもらいますが、確かにそこにあるのは歴史や教育といった、仕事に関する本ばかり。

それに疑問があります。乱歩といえば、子供向けの「少年探偵団」シリーズが有名です。しかし成人向けの小説は(別宅に)揃っているのに、なぜか子供向けの小説は一冊もありませんでした。だから栞子は、きっとどこかに持っているだろう、と推測します。しかし本はおろか、鍵だって見つかりません。

困った栞子ですが、鹿山の娘に会い、ヒントを掴みます。なんと娘はヒトリ書房で働いており、更にあの店主である井上と幼馴染だったのです。そして井上の協力を得て‥。

そして鹿山が隠していた本と鍵を発見します。その後は、暗証番号も分かり、無事に金庫を開けることができました。そしてお宝は‥。

また最後に五浦は栞子とデートし、告白をします。結果は‥(*´艸`*)今後の2人の関係が楽しみです。

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ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~。人には裏と表の顔があり、両方で1人の人である(前半)



本のタイトル:ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~
著者:三上 延
お奨め度:★★★★☆

ビブリア古書堂の事件手帖の感想はこちら
ビブリア古書堂の事件手帖2の感想はこちら
ビブリア古書堂の事件手帖3の感想はこちら
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ビブリア古書堂の事件手帖の最新刊4が出たので、発売日に購入し、早速読みました。感想は、やはり面白い&やられた〜、でした(笑)。最初に1巻読んだ時の古書という新しいジャンルの新鮮味は、正直だいぶ消えてしまいましたし、栞子のキャラにも慣れてしまいましたが、やはり期待を裏切らなかったです。

そして今回も栞子の母親、智恵子が出てきます。そしてとうとう栞子と10年ぶりに再開します。この智恵子のイメージですが、この巻で変わりました。頭の回転がよく、古書のためなら後ろ暗いことも平気でしてしまいます。そして家族を捨てて別の男性に走り、失踪した女性。

しかし智恵子が失踪した理由は違い(やはりそうだった!)、そして家族のことを想っていたことが分かります。ただ、栞子の妹文香が1年程毎日送ったメールに返事をしなかったのは、文香が可哀想でしたが。

また3巻で登場した、栞子を毛嫌いするヒカリ書房の店主の井上太一郎が出てきますが、この井上のイメージが変わりました。こんなことをされれば、智恵子を嫌いになるのが分かります。

そして栞子が智恵子を嫌っていることを知り、あんなに栞子を警戒していたのに、なんと今回は栞子と協力するのですから、驚きです。

話はプロローグ、1話、2話、3話、エピローグという構成ですが、今回は今までと違います。全て江戸川乱歩で、しかも1話完結編ではなく、1冊全てを通じて、”依頼された金庫をあける”というものです。

また設定は2011年3月。そう、忘れたくても忘れられない、東日本大震災が発生した後の話です。尚、震災でビブリア古書堂は本棚が倒れ、壁に亀裂が入りましたが、怪我はしていません。

話は奇妙な依頼が元で、しかも最初は智恵子に来た依頼でした。江戸川乱歩の膨大なコレクションがある家で、一人の夫人が待っていました。名前は、来城慶子(きしろけいこ)で、震災で本棚が倒れ、足を怪我しています。しかも半年前に喉頭癌で手術をして以来、ほとんど喋れません。そんな来城の代わりに来城の妹、田辺邦代が栞子と五浦を相手します。

そして来城の依頼というのは、家の元々の所有者である鹿山明が、愛人である来城に残した”金庫”を開けて欲しい、ということです。中身は江戸川乱歩ゆかりの珍しいもので、報酬は江戸川乱歩のコレクションをビブリア古書堂に売るというもの。

ちなみにこのコレクションは、成人向けの江戸川乱歩の小説が初版本で全て揃っており、あの栞子が驚いた程で、100万円の値がつくような本もあったのです。‥古書ってすごいですね。

また私は江戸川乱歩の作品を読んだことがありませんが、独自の世界を持っていたことが分かりますが、私はちょっと苦手かも(笑)。ただ時代を代表する作家であることは、分かります。

ビブリア古書堂事件手帖4の後半はコチラ
posted by ちゃよ at 12:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | 趣味本>三上 延 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月21日

ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~。家族の絆は見えない糸で繋がっている‥(後半)



本のタイトル:ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~
著者:三上 延
お奨め度:★★★★☆

ビブリア古書堂の事件手帖 3の前半の感想はこちら
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第2話は、常連客である坂口しのぶから、本を探して欲しいという依頼を受けるというお話です。しかししのぶは、本のタイトルはもちろん、作者も、内容さえ裏覚え状態です。その為、話を聞いた五浦はもちろん栞子も検討がつかない様子。‥まぁ、当然かも。

そしてしのぶは、なんと自分の実家に帰るのに、五浦と栞子にもついてきてほしい、とお願いしてきたのです。更には、しのぶの夫である坂口昌志にも同じ事を頼まれます。実は坂口は眼病を患っており、しかも過去に犯罪を犯し、実刑判決も受けているのです(今は更生しています)。

そのことで、ずっと仲たがいを続けてきたが、やっと仲直りの兆しがあった、しのぶと両親の仲が再び悪くなってしまいました。‥まぁ、年も離れていて、眼病も患っていて、更に前科者だとわかれば、両親の反応もわからないでもありませんが。

五浦と栞子はしのぶと共に実家へ行きます。そしてしのぶの母親は口を開けば、しのぶの悪口ばかり。さすがにうんざりしてしまいます。どうやら中学時代には、両親としのぶの仲は悪かった模様です。そして肝心のしのぶが探している本の所在はもちろん、ヒントも掴めませんでした。

しかし、それがひょんな所からヒントを掴みます。それが文香からだったので、少々驚きました(笑)。そして栞子はしのぶが探している本を見つけて、それをしのぶにプレゼントします。そう、しのぶには夫の坂口にも隠している秘密があったからです☆

またしのぶとしのぶの両親にも新たな発見がありました。しのぶの母親は、しのぶをずっと待っていたのです。ただ、それをうまく言葉に表せないだけで。だから、きっとこれからは‐

第3話は、栞子の母親の同級生だという玉岡聡子から、盗まれた宮澤賢治の「春と修羅」(初版本)を探してほしいと、頼まれます。玉岡が警察に届けないのも、盗んだ犯人が兄夫婦であるとわかっているからです。

盗まれた日に、兄夫婦が玉岡家に乗り込んできて、亡き父が残した本について話し合ったおり、その間に本は盗まれて‐

栞子達は兄夫婦と会い、状況を確認し、そして犯人を見事に見つけ出します。そしてそれと同時に、玉岡の父が遺した「春と修羅」にとんでもない秘密が隠されていることまで栞子は見抜きます。驚きの答えです。

また私は宮澤賢治について、ほとんど知識がなく、この本で初めて知りました。宮澤賢治は数多くの作品を残しているのに、生前出版されたのは「注文の多い料理店」と「春と修羅」だけで、でもどちらも殆ど売れずに、とても苦労していたこと。

そして出版後に何度も宮澤賢治の手で大きく改稿されていたこと。だから初版本と最近の版では、文章が違うのです。まぁ、栞子はそこから人の嘘も知識も図れるのですが。

そして最後のエピソードでは‥。

全体を通じて、家族というのは普段一緒にいても、見えていないことが多いのだな、と思いました。家族だから言葉に出さなくてもわかってくれる、そう思いがちですが、毎日顔をつき合わす相手だからこそ、言えない言葉があって、伝えられない言葉があって。でもやはり家族は家族なんだ、と思いました。

そして栞子の母親が失踪をした理由が気になりだしました。栞子が思っている理由とは違う気がするからです。どうなんだろう?

そしていよいよ明日2月22日に最新刊が発売されます。タイトルは「ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~ 」。意味深なタイトルですが、楽しみです。
posted by ちゃよ at 13:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | 趣味本>三上 延 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~。家族の絆は見えない糸で繋がっている‥(前半)



本のタイトル:ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~
著者:三上 延
お奨め度:★★★★☆

ビブリア古書堂の事件手帖の感想はこちら
ビブリア古書堂の事件手帖2の感想はこちら
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ビブリア古書堂の第3巻です。第1巻、第2巻が共に面白かったので、今回も読みました。今作は3話の短編で、プロローグとエピローグという構成です。前作ではサラッと出てきた栞子と栞子の母親の関係がテーマです。また他の話でも家族の絆をテーマにしています。

ビブリア古書堂の女店主栞子と、バイトの五浦は相変わらずで、栞子の妹文香(あやか)、そして常連客である小菅奈緒や坂口夫婦も出てきますし、新たな登場人物も出てきます。

栞子と家族ぐるみの付き合いを続ける滝野ブックスの滝野蓮杖(れんじょう)と(栞子が珍しく異性を名前で呼ぶ相手)、栞子を毛嫌いするヒカリ書房の店主で頑固おやじ(という印象)の井上太一郎です。

そして気になる五浦と栞子の関係は、そのままで相変わらず。でも距離が近づいているかな?読んでいると、甘酸っぱい想いがこみあげちゃいます。

第1話はロバート・F・ヤングの「たんぽぽ娘」にまつわるお話です。私はこの本は読んだことはありませんが、タイムトラブルものの短編です。あらすじを読んでいて、思わず読んでみたい!、と思わせられました。ただ絶版文庫らしいので、そこはどうなんだろう?

そして今回は古書の市場で起きた事件です。栞子と五浦は新しい品揃えを目的に、市場へ行くことにしました。しかしこの日、五浦達は散々です。買おうと思っていた本は、ヒカリ書房に競り負けてしまいますし、ビブリア古書堂から出品されていた本は売れませんでした。

しかし、ここで問題が。今回五浦達は本を出品していないのです。それなのに、何故かビブリア古書堂が出品していたことになっていました。‥なぜ?いったい誰が?

しかしまだ続きがありました。翌日栞子は自分のコレクションだといって、「たんぽぽ娘」をお店に出すことにしました。そして事件が起こります。ヒカリ書房の井上が、市場で落札した本の中の一冊が盗まれた!と、ビブリア古書堂へ怒鳴りこんできたのです。

そう、井上は完全に栞子が犯人だと思っていたのです。さらに悪いことに、その盗まれた本というのが、「たんぽぽ娘」。栞子が自分のコレクションだと言っていた本と同じだったのです。

‥ひょっとして栞子が犯人?それとも偶然?他に犯人がいるの?
しかし市場は古書組合で運営しており、来る人も組合員で、みんな顔見知りばかり。そんな中で、一体誰が??この謎を栞子が解き明かします。

しかしこの後にまた謎が生まれます。栞子の本である「たんぽぽ娘」をヒカリ書房にとりに行った際に、井上は五浦に言いました。栞子はずっと母親と連絡をとっている。音信不通なんて言うのは、演技だ、と。

そして井上はカウンターからクリスマスカードを取り出し、五浦に見せました。差出人は、篠川智恵子。そう、10年前に失踪し、音信不通である栞子の母親。でもカードにはもっと驚くべきことが書いてありました。そこになんと五浦のことが書かれていたのです。しかも五浦が本を読めない体質であることも‐。

本当に栞子は母親と連絡を取っていないのか?だとしたら、一体誰が?この謎は、最後にわかります。

ビブリア古書堂の事件手帖 3の後半に続く
posted by ちゃよ at 12:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | 趣味本>三上 延 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月15日

ビブリア古書堂の事件手帖2 ~栞子さんと謎めく日常~。古書には人の想いが込められている‥(後半)



本のタイトル:ビブリア古書堂の事件手帖 2 栞子さんと謎めく日常
著者:三上 延
お奨め度:★★★★☆

ビブリア古書堂の事件手帖 2の前半の感想はこちら
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第2話は五浦の昔の恋人である高坂晶穂(こうさかあきほ)が登場します。晶穂の父遺言で、持っている蔵書をビブリア古書堂に買い取ってもらたい、と晶穂から頼まれ、五浦は栞子と晶穂の家に買取出張に出かけます。

そこで晶穂の家族の事情を知ります。なんと晶穂は愛人の子供だったのです!しかし五浦はその事実を、恋人だったのに全く知らなかったのです。若かったといえば若かったから、かもしれないですが。

またここで大きな謎が生まれます。晶穂の父は決まった本屋で何度も古書を買っていました。それなのに何故、わざわざ売る店としてビブリア古書堂を指定したのか?

そしてそれには大きな理由がありました。それを栞子が解き明かします。そこには秘められた父親の晶穂への想いが込められていました。それを伝えるために晶穂の父は回りくどいやり方をし、その為にビブリア古書堂を指定していたのです。家族だからこそ、親子だからこそ、どうしても伝えたい言葉が言えず、その気持を本に託したのですね。

第3話は、足塚不二雄の「UTOPIA 最後の世界大戦」にまつわる謎です。
ある日、一人の男がビブリア古書堂にふらりと訪れ、古書の買取を依頼します。価値はそんなに無さそうな本ばかり。しかし男は驚きの言葉を放ちます。

「足塚不二雄のUTOPIA 最後の世界大戦は、いくらで買っていただけますか」
そして栞子も驚きの返事をします「(条件によりますが)‥百万単位の金額にはなるかと‥」
えっ!?そんな高額な漫画なの?

そして男は車を移動するといって、消えてしまいます。買取リを依頼した本と、気になる言葉だけを残して−いったい男の意図は何?

五浦と栞子は、その男に本を返そうと、男のアパートを訪ねます。しかし男が記入していた買取表の住所は途中までで、おまけに男の名前もわかりません。しかしここで栞子が驚きの推理をします。男が持っていた本から、男が住んでいるアパートの条件を絞り込んだのです。そして2人は見事に男のアパートを見つけます。

アパートを尋ねると、男はこんなことをした理由と、そして昔の話をします。男が子供の頃のことです。彼の父親と2人でドライブにいった際に、父親はビブリア古書堂へ本を売りに立ち寄りました。駐車場で待っていると、父親が真っ青な顔で車に戻って来ました。手には、あの「UTOPIA 最後の世界大戦」を持って−

父親はそのまま男を連れてアパートに戻ります。そしてその後に驚くことが起こります。男が部屋で父親を待っていた時のことです。栞子の母親がビブリア古書堂に置いていった本を持って、アパートを訪ねてきたのです!いったいどうやって?

実は栞子の母親は、なんと古書から持ち主のプロファイリングができてしまうという特殊な能力を持っています(栞子は母親ほどはできないそうですが、他からみるとその能力を受け継いでいるようにみえます)。だから、アパートを突き止められたのです。

その後父親が戻り、栞子の母親は「最後の世界大戦のことでわからないことがあるので、教えてほしい」と言い、2人で話し合いをしました。そして父親は価値ある漫画を安く買えたことの罪滅ぼしのためか、何冊かの漫画を栞子の母親に売りました。

そして何年か経ち、男の父親が亡くなりました。ふとした拍子にビブリア古書堂の前で、男は昔に見た女性とそっくりな女性を見つけます。もう分かりますよね!?男が今回こんなことをしたのは、どうして栞子の母親が自分達の住んでいるアパートを見つけられたのか、子供の頃からずっと不思議に思っていたから、その理由を知りたくのことでした。

しかしその帰り道、栞子は言います。母親は古書漫画の知識もあったから、「UTOPIA 最後の世界大戦」をそんな安い値段で売るはずがない、と。しかしビブリア古書堂で買ったという値札があります。‥じゃぁ、どういうこと?

そして栞子は見事に謎を解き明かします。すると、さっき男から聞いたとは、別の話が浮かび上がってきました。そして同時に、栞子が今まで語らなかった栞子の母親について、そして栞子が抱えている苦悩も−

尚、最後のエピローグは栞子の謎を五浦が解くという話です。栞子は「クラクラ日記」という本を、好きではないと言っていたその本を、何冊も持っていました。いったいなぜか?という謎です。答えも栞子らしいですよ。3巻も楽しみです。

posted by ちゃよ at 10:43 | Comment(1) | TrackBack(1) | 趣味本>三上 延 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月13日

ビブリア古書堂の事件手帖2 ~栞子さんと謎めく日常~。古書には人の想いが込められている‥(前半)



本のタイトル:ビブリア古書堂の事件手帖 2 栞子さんと謎めく日常
著者:三上 延
お奨め度:★★★★☆

ビブリア古書堂の事件手帖1の感想はこちら
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ビブリア古書堂の事件手帖の続本です。前作で五浦は栞子に失望し、ビブリア古書堂を辞めますが、栞子が五浦に誠意を見せたことから2人は仲直りをします(五浦は店には戻りません)。

そして本作では、しょっぱなから五浦はまたビブリア古書堂で働いています。就職がうまくいかなかったからです。また栞子は退院をしビブリア古書堂で働いていますが、足が悪く、杖を使って歩いています。

さて、今回はプロローグと3話の短編、そしてエピローグという構成で、短編者の連作です。第2話では五浦の昔の恋人が出てきて、それをきっかけに2人は「篠川さん」から「栞子さん」、「五浦さん」から「大輔さん」と名前で呼び合うようになり、急接近!

しかし第3話では栞子の母親(10年前に失踪)が出てきて、栞子が抱える悩みや栞子という人柄についてわかってきます。2人の関係が気になるところです。尚、文章は相変わらず丁寧で、とても読みやすく、さらっと読めます。

第一話の謎は、アントニイ・バージェス著「時計じかけのオレンジ」です。ビブリア古書堂の常連客(?)である小菅奈緒(こすがなお)が今回依頼します。その内容は妹である結衣(ゆい)が書いた読書感想文が元で、両親と揉めることになったので、それを何とかしてほしい、ということ。

結衣が読んだ本「時計じかけのオレンジ」は、救いようのない酷い男が主人公です。あらすじは、主人公が人に暴力を振るったり、泥棒したりしていますが、とうとう刑務所に入れられます。そこで主人公は洗脳され、絶対に悪いことができない性格になります。

しかし良い人になっても主人公は幸せにならず、今まで乱暴した人達に今度は乱暴されます。そして最後に主人公は病院で頭の中をいじられ、再び悪人に戻る。それで話が終わります。

そして栞子はこの読書感想文を読み、言い放ちます。
「これを書いた人は本当の意味で、「時計じかけのオレンジ」を読んでいません」と。‥どういうこと?

そして驚くべきことが分かります。実は「時計じかけのオレンジ」は、旧版と新版がありますが、新版では最後に新たな章が付け加えられているのです。最初の章で主人公は自分の意志で悪いことをやめるのです。つまり、結末が全く違うのです。

これが起きた理由は、最後の章が省かれて出版されてしまい、それが他の国でも同様に省かれたからです。そして近年、最後の章も加わった本が発売された、ということです。

ここで疑問があります。結衣は最近本を買って、読みました。では何故最後の章が、読書感想文から省かれた?つまらなかったから?
この謎を、栞子がさらりと解き明かします。

ビブリア古書堂の事件手帖 2の後半に続く
posted by ちゃよ at 20:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | 趣味本>三上 延 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月07日

ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち。古書には時を経て、時に秘密が隠されている‥(後半)



本のタイトル:ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち
著者:三上 延
お奨め度(MAX5):☆☆☆☆☆

ビブリア古書堂前半の感想はこちら
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第2話はビブリア古書堂の常連でありせどり屋である志田が、女子高生に持ち去られてしまった大切な本を取り返してほしい、と栞子にお願いすることから始まります。栞子は2ヶ月前から足を怪我しており、病院に入院中。そこで五浦が助手となり、志田や他の人から状況を聞き出します。

そしてその僅かな手がかりから、栞子はなぜ女子高生が本を持ち去ったのか?という謎を鮮やかに解き明かし、解決へと導きます。

第3話はある夫婦の話です。
夫が長年大切にしていた本をビブリア古書堂へ売ろうと来ましたが、その妻が反対をします。そして、「なぜ売ろうしたのか?」ということから、夫が隠していた大きな謎を、栞子が解き明かします。

そして妻は、夫が隠していた嘘も将来も全てを受けれます。印象深い言葉は、最後に夫がつぶやいた言葉
「‥君と結婚して正解だった」
私も夫に言われたいです(笑)

そして最後の話は、栞子に怪我を追わせた犯人についてです。実は栞子の怪我は、誰かに階段から突き落とされたから!その為に栞子は全治2ヶ月以上の大怪我をおい、更に神経まで傷つけられ、元通りに歩けるのかさえわからないのです。

そして犯人の狙いは、栞子が持っている古書「晩年」。この本はただの本ではなく、太宰治が直に書いた言葉が書いてあり、アンカットであるという、大変貴重な品。

この古書を売れ、と犯人は何度も栞子にメールで脅迫したが、栞子が断固拒否した為に、このような強引な手段に出たのです。

五浦は栞子から指示されたとおりに、犯人を釣る「晩年」(偽物)を店に展示します。しかし誰が犯人かわからない。いったい誰が‥?

うっかり五浦はミスをしてしまい、犯人は栞子が入院している病院へ。そして直接栞子は犯人と対峙します。そして‥。意外な犯人に驚きましたが、それよりも栞子の更なる”仕掛け”の方に驚きました。

そしてその事件をキッカケに、五浦は栞子に失望し、ビブリア古書堂をやめることに。

ビブリア古書堂シリーズは2012年で一番売れた文庫本らいいです。最初は”古書の謎”という新しいジャンルに驚きましたが、読んでみると丁寧な文体でとても読みやいですし、古書の知識がなくても楽しめます。

謎も面白くて、ぐいぐい読んでしまいました。また栞子は独特なキャラで、楽しいです。そしてそんな栞子に惹かれている五浦の気持ちが、どうなるか、ちょっとドキドキです(笑)オススメです。
posted by ちゃよ at 15:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 趣味本>三上 延 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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