TOP > 趣味本>有川浩

2014年08月05日

レインツリーの国。もどかしい恋愛小説



本のタイトル:レインツリーの国
著者:有川浩
お奨め度(MAX5):★★★☆☆
---------------------------------------------------------------
この本は、私の大好きな”図書館戦争シリーズ3”において、小牧のお姫様:鞠江が(小牧に薦められて)読んだ本ということです。そうです!小牧をトラブルに巻き込むことになった本!それで興味がわき、読んでみましたが、正直”うーん、こんなもんか”って感じです。有川さんだからこそ、私の中でハードルを上げすぎていた結果だとは思いますが。。。

内容は”恋愛小説”です。主人公は伸之。中学生の頃に読んで、忘れられない本があった。何気なくパソコンを検索すると、同じ本の感想を書いていたブログに出合う。管理人の名前は、"ひとみ"。何の気なしに伸之はひとみに、その本の自分なりの感想についてのメールを書き、そして返事が来て、やがてメールのやり取りをし始める。

月日の経過とともに”会いたい”と思うようになり、2人はとうとう出会う。しかしそのデートでの”ひとみ”の振る舞いに伸之は苛立つが、とうとう”ひとみの知られたくない事情”に気が付き…という内容です。

その”事情”を伸之がどうとらえるか、そういったことや、この2人はどうなるのかな?っていうのが、読んでいて気になり、あっという間に読み切っちゃいました。尚、図書館戦争よりも、甘々恋愛モードの本です(#^^#)。(まぁ、あんなにじれったくはありませんが)

またその”事情”により、2人の思い出の小説のラストに対する捉え方が違うのが、面白いです。男と女、この2つ以外にも違う事情があるのだから。。私はどちらの言い分もわかるので、どっちよりかはわからない。でも、同じような状態になったら、後悔だけはしないように、とことん話し合って決められたらなぁ。

この本に関係あり↓私はこっちのシリーズが好き!

posted by ちゃよ at 11:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | 趣味本>有川浩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月16日

三匹のおっさん。定年すぎのおっさんたちが身近な問題に大活躍!!



本のタイトル:三匹のおっさん
著者:有川浩
お奨め度:★★★★★
-------------------------------------------------------------
この本は面白いです。設定が有川さんらしくハチャメチャで、でもこれは現実的にはありえそうな話で、大好きです。あまりにも面白かったので、普段は文庫本しか買わない主義の私が、この続編「ふたたび」は文庫化される前に買っちゃったほどです(続編も面白かったですよ)(´▽`)

ちなみにこの本は、明日からドラマ化されます。個人的には「植物図鑑」がドラマ化されるかな?と思っていたので、”こっちだったか!”という心境です。ドラマも楽しみで、予約しておきました(笑)

あらすじ
6話の連作短編集です。話は、還暦をすぎた、かつての悪ガキ3人組が自警団を結成し、町内の問題を解決するというもの。3匹は、剣道の達人・キヨ、柔道の達人・シゲ、機械いじりの達人で頭脳派・ノリ。そして、キヨの孫・祐希、ノリの娘・早苗が加わってきます。

第1話は、キヨが定年後に勤め始めたゲームセンターで、強盗が頻発している問題。なぜ?
第2話は、近所で痴漢が出没している問題。いったい誰?
第3話は、シゲの奥さんがかつての同級生に再会し、口説かれていくというもの。いったいどなる?
第4話は、キヨの元教え子の中学生の学校で飼育しているマガモが、虐待されているもの。犯人は?
第5話は、早苗の同級生・潤子の話。潤子はある秘密を抱えていて…。
第6話は、キヨの奥さんの知り合いが、悪徳な商品を買い込んでしまうということ。いったいなぜ?

感想
とにかくハチャメチャで面白い!!でも、問題は身近にありそうな話ばかりで、あー、って思います。そしてこれらの問題をおっさん3人組が調べ上げ、やや強引に(?)解決していくのが面白い。特に印象的だったのは、第3話。特に最後のシゲのセリフが…(*´ω`*)

また3人の中で、私はノリのキャラが好き。一番地味でおとなしいかと思っていたら、一番危ないおっさん!っていうところが(笑)

また最初は祐希が今時の高校生で、”ちょっとやんちゃっぽいなぁ”、と思っていたけど、段々とキヨの影響からか、芯がしっかりしていることが分かってきて、2人の関係が変わっていくのが面白いです。おすすめです!!

三匹のおっさんの続編です。おすすめ★

posted by ちゃよ at 15:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | 趣味本>有川浩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月25日

別冊図書館戦争II (図書館戦争シリーズ 6) 。ベタ甘恋愛小説第U弾、時々事件



本のタイトル:別冊図書館戦争II (図書館戦争シリーズ 6)
著者:有川浩
お奨め度:★★★★☆
-------------------------------------------------------------
図書館戦争別冊シリーズのUです。別冊の前作は郁と堂上が結婚するまででしたが、今作は結婚後の話です。

今作の目次
1、もしもタイムマシンがあったら
2、昔の話をきかせて
3、背中合わせの2人(1)
4、背中合わせの2人(2)
5、背中合わせの2人(3)

目次からわかるように、5話の短編です。そしてなんと1は、タスクフォース副隊長の緒方の話です。緒方は今までほとんどでてこなったかので、驚きました。でも彼の過去の方にもっと驚きます。だって、”メディア良化隊”だったんですから。いわば、図書館側とは敵側にいたのです。しかし、いったいなぜ?

緒方にとって忘れることができない加代子との”恋”があったからです。加代子から、人には本を読む自由があるのに、メディア良化法によって制限されていることや、悪法であること、等をいわれました。更に緒方自身も違和感を感じていたからこそ、そこを辞めたのです。

しかし図書館側にとっては、敵がやってくる。スパイか?と疑われ、タスクフォースでも馴染めません。でもある攻防によって、やっと認められます。そして‥。

タスクフォースでは玄田隊長があまりにも無鉄砲で、滅茶苦茶やるし、キャラも濃い。だからか、副隊長である緒方は目立たないけど、堅実である人がわかります。まぁ、隊長があぁだから、副隊長はそういう人でないと勤まらないのかも(笑)

また2は、堂上の図書大学時代〜図書隊の初期の頃の話です。今は相性ピッタリの小牧とも、最初はそうもいかず、徐々に信頼を深め、絆を強くしていったのが分かります。というか、度々堂上は昔は郁みたいに無鉄砲と出てきますが、この話を読むと、”あぁ、本当にそうだ”と思います。結構面白いです。

そして3〜5は、タイトルで分かる人もいると思いますが、手塚と柴崎のお話です。この2人、お互い意識しあっているのに、キスもしているのに、全然進展ないんですよね。柴崎は意地っ張りだし、手塚は不器用だし‥。でもやっと、進展が(*´艸`*)

話は柴崎がストーカー被害に合う所からスタートします。図書館の利用者である奥村が、柴崎をなんと2ヶ月以上もストーカーするのです。奥村はあくまでも利用者として、柴崎につきまといます。だから、柴崎も下手に断れないのです(利用者への対応、云々かんぬんで)。

それにつけこみ、奥村は本当に厄介な相手。柴崎を待ち伏せするし、リファレンスを頼んできて、強引に誘ってくる。あまつには、柴崎を力づくで押し込み、話をしようと‥。

そんなんでも、中々上層部は腰を上げない。そんな時助けてくれたのが、そう、手塚です。ストーカー被害にあっていることをそこで知り、暫く恋人のふりをしてくれることに。

しかしそうしていると今度は奥村は戦法を変えて、借りている図書を返却しない、という行動へ。いくら電話で督促しても、受け取りに家に訪問しても、”柴崎が家に来ないと返さない”の一点張り。‥なんて迷惑なやつだ!!

そこで柴崎はしょうがなく、奥村の家に出掛けて行くが‥。という話です。この時の柴崎の奥村にかける台詞が結構好き。さすが、皮肉屋だ!って思う。

しかし一難去ってまた一難。今度はなんと、柴崎のヌードコラージュが図書隊の士長以下に出回るという事件に‥。これは本当に柴崎が可哀想。女として、人として傷つきます。おまけに柴崎しか知らないある数字まで。一体誰の仕業?柴崎しら知らない情報をどうやって!?それを解決していくうちに、手塚も柴崎もお互いの気持に素直になり‥。

最後は2人らしい終わりです。ちなみに別冊シリーズは、”恋愛”ネタメインです。甘酸っぱい恋なので、そういうベタ甘な人にはオススメです。尚、Tよりはベタ甘度合いは減るので、ご安心を(笑)

図書館戦争本編シリーズ
図書館戦争シリーズ(1)の感想はコチラ
図書館戦争シリーズ(2)の感想はコチラ
図書館戦争シリーズ(3)の感想はコチラ

図書館戦争別冊シリーズ
別冊図書館戦争 1の感想はコチラ

ちなみに私は一番(4)の図書館革命が好きです。

posted by ちゃよ at 10:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 趣味本>有川浩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月09日

別冊図書館戦争 1―図書館戦争シリーズ(5)。胸キュンのベタ甘恋愛小説(時々事件含む)



本のタイトル:別冊図書館戦争 1―図書館戦争シリーズ(5)
著者:有川浩
お奨め度:★★★★☆
-------------------------------------------------------------
この本は、図書館戦争の別冊本です。2もあるそうなので、そちらにも近々手を出す予定です。

シリーズと別冊のこの本は、恋愛が主流の恋愛小説に近いものです。元々図書館戦争って、図書館の戦争やら事件やらがあって(これが面白い!)、それにベタ甘恋愛が加わっている話ですが、これは恋愛の比率が高い!!

主人公は、前作の図書館革命でやっと、やっと恋人になった郁と堂上のその後のお話です(最後は結婚して終わっていたけど)。やっと恋人になったのに、キスは済ませたのに、そこから先になかなか進まず‥っていうお話です。

しかしこの2人、まぁ、特に郁ですが、恋愛偏差値低い!!堂上のことが好きなくせに、変なとこで意地っ張り。それで不器用で、乙女で純情なところが可愛い。口が悪く、戦闘能力が高いことの、ギャップがやっぱり面白いです。

それに素敵な恋愛体験も、郁達になるとどうしてか笑える結果がついてくる(笑)。でもそんな郁に、堂上は呆れつつも、フォローしている。っていうか、今回は堂上も郁が一人空回りして、困ってしまうんですけどね。

また私は、この本は読みながら何度も悶ちゃいました。郁と堂上の不器用な恋愛が、もう、もう!乙女全開モードの郁。だが、とても不器用で、おまけに恋愛知らず。男心知らずで、堂上が苦労するわけだ(笑)。

しかし読みながら、どうやらかなりニヤニヤ笑っていたらしく、夫に「不気味」と言われてしまいました(泣)でもこの本を読んだら、同じようにニヤニヤしちゃう人は多いと思う。そんな本です。

ただ本当に、本当に、甘酸っぱ〜い話しなので、そういう話が苦手な人にはオススメできないです。まぁ、図書館戦争シリーズは既に完結で、別冊ですしね。

今回も5つの短編の連作物です。
1、明日はときどき血の雨が降るでしょう
2、一番欲しいものは何ですか?
3、触りたい・触られたい2月
4、こらえる声
5、シアワセになりましょう

私は目次を見て、1のタイトルで吹き出しました。血の雨って(笑)で、読んで納得。いや〜、郁ちゃん、流石です!

またそれぞれの話に、事件が発生します。1では、図書館から本が紛失しているという事件。2は図書館に酔っぱらいのおっさんが居座り、迷惑をかけまくっている話。3は、なんと図書館にいきなりガスが発生してしまう事件。4は、やたら迷惑をかけまくる息子と母親の話。

そして最後の5は、メディア良化法に全く引っかからない文章を使用するが、内容は公然と批判している人気作家の本を、検閲で没収されようとしている話。ただ、本編よりも事件は軽いかな?やっぱり恋愛がメインの本なので。

私はその中でも、4がグッと来ました。息子が図書館で行方不明になり、放送をかけてもダメで、毎回のように図書館員に捜索させているんです!母親、何をやっているんだ!?そう思うけど、息子もやんちゃ過ぎ。でも、母親は毎回反省はしているから、図書館員もそんなに文句を言って言えずにいたら、実は‥。って展開です。

また2の話でも考えさせられました。図書館って、公共の施設。でもそこにお酒臭いおじさんが寝ていたり、児童室に居座られたりしたら、困りますよね。でも図書館員ってそれでも、そういう人に強く言えないんです。

”人権侵害”と騒ぎ立てられたり、下手をすれば裁判になっちゃうから。でも、利用者の安全とクレームも受けなくちゃいけないし、ちゃんとそういう人にも対応もしなくちゃいけない。

難しいなぁ。今まで図書館って何気に利用しているけど、利用者の”モラル”って大事なんだな、って本当に思います。本の中では、子供を児童室に放り込んで、母親は喫茶室でお茶。で、子供が何かしても、何もしない。あまつさえ物を壊しても、図書館員のせいにする。‥これって、変ですよね!?でも悲しいけど、実際にいるのかもしれない、そんな人も。

‥と、なんだか複雑な気持ちにもなります。相変わらず”図書館戦争”って、娯楽小説なんだけど、それだけじゃなくて、何かを問いかけていると思います。

でも全体的には、郁と堂上のベタ甘な恋愛で、時折気になるのが柴崎と手塚。この2人の関係はどうなるんだろう?柴崎は素直じゃないだけで、手塚のことを好きな様に見えるんだけどなぁ(ってお互いか)。
面白いので、オススメです。

図書館戦争本編シリーズ
図書館戦争シリーズ(1)の感想はコチラ
図書館戦争シリーズ(2)の感想はコチラ
図書館戦争シリーズ(3)の感想はコチラ


posted by ちゃよ at 18:19 | Comment(2) | TrackBack(0) | 趣味本>有川浩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

図書館危機 図書館戦争シリーズ3。普段は見えない、思いもよらない危機がある(後半)



本のタイトル:図書館危機 図書館戦争シリーズ3
著者:有川浩
お奨め度:★★★★★

図書館危機 図書館戦争シリーズ3の前半の感想はコチラ
-------------------------------------------------------------
4−5章は、茨木の美術展の警護の応援を頼まれることになった話です。なぜ美術展で警護?とおもいきや、なんと最優秀作品が、”自由”というテーマで、メディア良化隊の制服をズタズタにしたものだったのです!!

これは検閲というか、もうメディア良化隊にとってはプライドをズタズタに引き裂かれた作品。それが最優秀。その為美術館側から、作品を守ってほしいと、図書隊に依頼があったのです。

もちろんメインは、地元茨城基地の図書隊!‥のはず。しかし現場に行って驚き。なんと茨城の図書館では業務部優先で、図書隊の地位が下げられ、更に図書隊は練習もままならない状況なのです‥。

その為当初は半分の予定であったタスクフォースは、全員が投入されることに。そして茨城の図書隊を訓練しつつ、状況を把握し、来るべきメディア良化隊との戦争に備えていきますー

この美術展での戦いが、もうすごいの、なんの。特に郁は大規模な戦争はこれが初(前回の小田原での抗争は外されたから)。しかも今回はメディア良化隊も、“任務”というよりも、”プライド”をかけた戦い。

だから、死に物狂いなのです。だから、もう戦いは悲惨極まりない。そして郁も、争う不毛さを感じつつ、でも戦うしかなく‥。郁の気持ちが本当に切ないです。

そして最後が驚きの終わりです。更に最後の最後に、”えっ!?今後どうなるの?”という展開が!うー、次回作(本編はラスト)も楽しみになりますよ!!

図書隊というと一枚岩のイメージが有りましたが、前作でも違う事がわかりました(派閥争いが本当に醜い)。それは今回でも分かります。組織は人で成り立ち、人はいろいろな思想を持っていることを感じます。

また印象深かったのは、3章での人気俳優との表現の問題。実は”床屋”という言葉が検閲対象の言葉で、そのために人気俳優と揉めてしまったのです。でも”床屋”って普段使いますよね?私も使っていますし、そもそもその言葉が不適切で、理容師とかが推奨って‥。変なの。

本には他にも”魚屋”って言葉もそうだと言います。いったいなんで、そうなんだろう?その言葉が推奨語ではないから、逆に魚屋さんや床屋さんの子供が虐められいる、という話もありました。

そうなると、その言葉の規制自体が差別を生み出している、としか言いようがありません。でもそういう表現って、私達が普段知らないだけで、出版業界とかTV業界では実際にあるみたいです。規制が必要な言葉はあるかもしれないけど、過剰な気がします。

また前作の鞠江と小牧の話も、図書館戦争ではアニメ化されないそうです。理由は鞠江が聴覚障害者だから。なんか変だなぁ。私達が知らないだけで、そういうことはあるんですね‥。

今作も面白くて、結構あっという間に読んでしまいました。図書館戦争にハマっている私です。それにしても、郁と堂上は両想いなのがバレバレなのに、堂上のわざとらしい態度や郁の純情さに、もう悶えます(笑)
さて次はどうなるやら。次回作も面白いですよ!

図書館戦争シリーズ(1)の感想はコチラ
図書館戦争シリーズ(2)の感想はコチラ


posted by ちゃよ at 11:27 | Comment(0) | TrackBack(0) | 趣味本>有川浩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月08日

図書館危機 図書館戦争シリーズ3。普段は見えない、思いもよらない危機がある(前半)



本のタイトル:図書館危機 図書館戦争シリーズ3
著者:有川浩
お奨め度:★★★★★

図書館戦争シリーズ(1)の感想はコチラ
図書館戦争シリーズ(2)の感想はコチラ
-------------------------------------------------------------
図書館戦争シリーズ3作目です。2作目よりも、内容が濃くて、面白い!と思うので、★5つです。相変わらず甘酸っぱ〜い恋愛をしている郁と堂上には歯がゆいやら、悶えるやらですが(笑)、考えさせられる話もあるし、単純に話も面白いです。さすが、有川さんです!

今作も5章に分かれており、それぞれ短編の連作品です。特に1章は恋愛要素丸出しですが、最後にはやっと自分の気持に素直になり(というか、気がついた?)、一歩前進。かな?

3章は表現の自由にこだわって起きた事件で、私は結構好きです。相変わらずの玄田隊長の発想のめちゃくちゃさも、折口との掛け合いも面白いです。また茨木の美術展での事件を扱った4-5章は特に面白くて、グイグイ本の世界に引き込まれてしまいました。

尚、今回も主要なキャラは変更なく、"熱血バカ"の笠原郁は、相変わらず気持ちが熱い。女性が唯一のタスクフォースで男に負けじと訓練を頑張っていますが、性格は外見と違い乙女モード。

まぁ、高校生の時に助けくれた図書隊員(通称、王子様)に憧れて、図書隊に入ったくらいですから。でもこの純粋さが今も健在で、読んでいて可愛いです。ただ鈍感すぎるけど(笑)。

そして郁が所属する堂上班の班長、"怒れるチビ"堂上篤。郁に振り回されて、日々雷を落としていますが、部下想い。そして副班長の"笑う正論"小牧幹久。

最後に郁と同期の"頑な少年"、手塚光。お父さんは図書館界の大物という家系だが、兄の慧とは図書館の存在に対する考え方の違いで、縁を切っている状態。前作から登場していますが、今回も登場します。

また寮で郁の同室である、"情報屋"の柴崎麻子。美人で毒舌で、人当たりはよく見えるけど、実は心に闇を持っている。この柴崎と手塚がなかなかいい雰囲気。でも、柴崎も一癖も二癖もあるからなぁ。どうなることやら(笑)

さて、話を戻します。1章は恋愛モードの章です。だって、前作(2巻)の最後に慧の意地悪により、とうとう郁は憧れの王子様が実は堂上だという事実を知ってしまうんですから!

そのため、最初は郁が悶々としているシーンからです。この郁がもう乙女で本当に可愛い!しかし、堂上がいつも王子様の話をすると嫌がるので、”堂上に嫌われている”と思い込んでしまうのには、驚き。(何故そうなる?)

翌朝、悩みつつも郁は出勤(?)し、堂上と顔を合わせます。しかし、気まずい。(←まぁ、ずっと「王子様」なんて本人がいるのに、呼んでいたんですからね。)

郁は小牧と話をし、堂上に嫌われていないこととを教えてもらい、少し気持ちを落ち着けることもアドバイスされます。そしてそうこうするうちに事件が発生。なんと小牧のお姫様、鞠江が図書館で痴漢行為をされたのです!

もちろん小牧は怒り心頭。そして痴漢野郎を捕まえるために、餌となったのは郁と柴崎。これが面白い。柴崎によって郁はおしゃれをして、化粧もバッチリ。しかしスカート姿ということを忘れて、大外刈をかけようとするし、もう中身はいつもの野猿の郁ちゃんで楽しいです(笑)

その後、なんとかぎこちなくも堂上と接する郁。しかしそのうち昇任試験あり、人気俳優のインタビューで”表現”による葛藤で世論まで巻き込む論争にまで発展したり。いろいろあります。そして4-5章が、すごい話です。今回のタイトルに納得です。

図書館危機 図書館戦争シリーズ3の後半へ続く
posted by ちゃよ at 17:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | 趣味本>有川浩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年04月24日

図書館内乱 図書館戦争シリーズ(2)。どんな組織にも光と影があり、全て正義ではない(後半)



本のタイトル:図書館内乱 図書館戦争シリーズ(2)
著者:有川浩
お奨め度:★★★★☆

図書館戦争シリーズ(2)の前半の感想はコチラ
-------------------------------------------------------------
3章は、柴崎が主の話です。私はこの話を読んで、柴崎を好きになりました。美人で毒舌。でも実は、心に深い傷を持っているのです。それは美人すぎて、男の人からモテることが原因(羨ましい気もしますが)。

柴崎の気持ちもわかるし、周りの気持ちもわかる。柴崎が悪いわけではないのに‥。恋って、そして人って本当に難しい。

そしてそんな柴崎に、朝比奈光流(ひかる)という男が急接近。図書館の焚書問題を調べているといって、何かと柴崎にちょっかいをかけます。さてさて、この恋はどうなるやら!?

またそんな時に今度は「週刊新世相」という出版社から、とんでもない内容の記事が発行されることになりました。殺人事件を起こした少年が警察に逮捕されたのですが、少年が故に犯した罪に対して、刑が軽すぎたのです(実際に少年法は軽すぎると問題になることもあります)。

そして「新世相」はなんと、少年法で許していない少年の実名、住所、そして一部しか知らないはずの供述調書を掲載したのです。あまりにも衝撃な内容です。(犯罪を犯した少年は「16歳未満なら大した罪にもならなかった」という証言など)。

出版社には出版社なりの意見があり掲載したのですが、その雑誌についてメディア良化隊と争い、そして図書館は雑誌への対応でも揉めて‥。

4章,5章は慧が大いに絡んできます。手塚と同室である、砂川が事件を起こしたのですが、なんとその事件の共犯者として、郁を指名したのです!その為に郁は査問会に呼び出され、執拗な追求を受けます。追求といっても、揚げ足を取り、自分達の有利になる証言を受け取るもの、という感じですが(事実を曲げてまで)。

おまけに砂川は病気と称し、長期休み。その中で郁だけ必要以上に責められ続けます。1ヶ月以上も‥。おまけに寮住まいなので、女子寮では針のむしろ。‥女って、怖い。そんな時に、手塚の兄である慧が郁に接近します。果たして、その目的は?そして砂川の真の狙いは?

今回は、さすがの郁も何度もへこたれます。でも堂上や柴崎、みんなの支えで、なんとか乗り切ります。その健気さがまた可愛い。またその間の堂上との掛け合いは笑えます。

また今作で、郁の堂上への気持ちも少しづつ変わってきます。前作でも最初は飛び蹴りをくらわしたり、”天敵”だったのが、最後の方では”憧れ”になっていましたが、今作ではもう少し上。だって、何かあると、自分でも気が付かないうちに、堂上を頼っているのですから。

でも、そこは郁ちゃん。鈍感娘です。その気持の変化が、甘酸っぱさ全開で可愛い!それなのに滅茶苦茶なことを言うから、笑っってしまいます。

この作品も、各事件をどうやって解決するんだろう?、と読んでいてドキドキします。面白いです。

また今回、図書隊が”正義の味方じゃない”ということが分かります。一枚岩に思えた図書隊にも派閥争いがあるし(醜い!)、汚い一面もある。でもやっぱり、そういうものだと思う。純粋な正義じゃないのも、この本の魅力です。

そして最後に、王子様の正体がぁ!!う〜、次巻が楽しみになりますよ。

図書館戦争シリーズ(1)の感想はコチラ
posted by ちゃよ at 16:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | 趣味本>有川浩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年04月18日

図書館内乱 図書館戦争シリーズ(2)。どんな組織にも光と影があり、全て正義ではない(前半)



本のタイトル:図書館内乱 図書館戦争シリーズ(2)
著者:有川浩
お奨め度:★★★★☆

図書館戦争シリーズ(1)の感想はコチラ
-------------------------------------------------------------
図書館戦争シリーズの第2弾です。今作も面白かったけど、前作ほどインパクトがなかったので、★4つ。まぁ、前作のインパクトがすごすぎたの言うのもあるのですが(笑)。なんせ図書館が国の機関と戦争しているのですからね。

今回も5章に分かれており、それぞれ短編の連作品です。この作品のほうが、恋愛要素が強いです。相変わらず郁ちゃんは乙女で鈍感だし、堂上は意地っ張りで、ムズムズかゆ〜い2人です。また今回は小牧や柴崎の恋愛がぁ!2人の意外な一面が見えて、これまた面白いです。

また今回も主要なキャラは変更なく、"熱血バカ"の笠原郁は戦闘職種で運動神経抜群!しかし筆記は‥だし、物覚えは悪いし、考えずに突っ走るので、周りをハラハラさせます。でもいくら壁にぶち当たっても、元気になる、まさしく元気印の娘。

でもこの郁ちゃん、中身は素直だし、乙女。だって、高校生の時に図書隊の人に助けてもらい、その”王子様”に憧れて、図書隊に入ったんですから(ちなみに王子様の正体は堂上。堂上や周りは知っているけど、郁だけは知らない)。本当に乙女!でも口が悪くて、このギャップが面白い!

そして郁が所属する堂上班の班長、"怒れるチビ"堂上篤。いっつも郁に振り回され、雷を落としていますが、郁のピンチには必ず助ける部下想い。そして副班長の、"笑う正論"小牧幹久。最後は郁と同期の"頑な少年"、手塚光。頭脳明晰で優秀で、実は父さんは図書館界の大物という家系。

また寮で郁の同室である、"情報屋"の柴崎麻子も、もちろん主要なメンバー。美人で毒舌だけど、郁野面倒をよく見ます。そして今作では柴崎が主人公の話もありますよ。

そして今回新たに加わったキャラは、2章で初登場した、手塚の兄である慧(さとし)。慧は父と反発し家を飛び出していますが、それは表に出さず、しっかりと図書館界で活躍しています。いや〜。あの手塚にこんな兄がいたとは。といった感じで、驚きです。でもやっぱり頑ななで、頭がいい。これは家系?

さてさて、最初の1章は、郁の両親が職場に訪問するという話。実は郁は両親に戦闘職に付いていることを教えてないのです。特に母親は口うるさくて、意外に”箱入り”なのです。

そんな両親だから、本当の職種がバレたら、大変!だから、堂上班+柴崎で隠します。そのドタバタが面白いくて、結構クスクス笑えます。っていうか、よくあの両親の元で、郁ちゃんは野生児に育ったなぁ。

2章は堂上班副班長である小牧の話。小牧の近所に住む高校生、中澤毬江(まりえ)が登場します。私はこの話が結構好きで、なんとも甘酸っぱい、胸キュンのお話です。

毬江は中学生の頃に、耳が聞こえなくなった障害者。一時期はショックで不登校になっていたのですが、小牧のおかげで元気になり、今は学校にも通っています。

図書館にもよく通っており、小牧に薦められた本を読んだりしています。とにかく可愛い恋心です。しかしある本を小牧が毬江に薦めたことから、小牧は謂れの無い罪を着せられ、メディア良化隊に捕まってしまいます。

図書隊としても小牧を連れ戻すために、小牧が監禁されている場所を探しますが、一向に目処がたたず、日にちだけが過ぎていきます。郁と柴崎は、当事者でもある毬江に来てもらうことを提案しますが、堂上は否定し、そしてその間にも小牧は憔悴していき‥。

図書館内乱 図書館戦争シリーズ(2)の後半はコチラ
posted by ちゃよ at 10:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 趣味本>有川浩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年04月17日

図書館戦争シリーズ(1)。ありえないハチャメチャな設定なのに、物語の世界に引き込まれていく(後半)



本のタイトル:図書館戦争 図書館戦争シリーズ(1)
著者:有川浩
お奨め度:★★★★★

♪図書館戦争シリーズ(1)の前半の感想はコチラ♪
-------------------------------------------------------------
長くなりましたが、このシリーズのキャラの紹介です。主人公は笠原郁(かさはらいく)。戦闘職種である防衛部に入隊したばかりの一等図書生で、通称"熱血バカ"。そしてなんと女性初!防衛部のエリートであるタスクフォースへ配属されたのです。

ちなみに身長は170pで女性としては大柄。運動神経は抜群で、特に足が早い。そして単純思考で、正義感は人一倍で、頭で考えることは苦手。だから上官や周りの人は、郁の暴走にいつもハラハラされます。

そしてそんな郁に振り回されているのが、上官である堂上篤(どうじょうあつし)。165pで、通称"怒れるチビ"。新しく堂上班班長となり、郁に日々雷を落としています。

配属される前の研修期間でも、郁を目の敵のようにこってり絞っていたこともあり、郁は堂上が嫌い。なんと飛び蹴りまで喰らわせたのです(笑)。でも実は優しくて、すごく公正な人。郁を厳しく叱るのも、理由がちゃんとあったのです。

また同じ堂上班には、副班長の小牧幹久。通称"笑う正論"で、冷静に正論をズバリと言います。私は結構好きなキャラで、感情的になりやすい堂上との掛け合いが特に面白いです。

そして堂上班4人目は、郁と同じ新隊員の手塚光。通称"頑な少年"。体力が取り柄の郁と違い、頭脳明晰で、おまけにあらゆる訓練でトップクラスの成績を誇る、まさにエリート。更に努力家で、真面目です。でも頑ななであり、野生児のような郁には何かと突っかかっていきます。

また寮で郁の同室である柴崎麻子も主要なメンバー。通称"情報屋"。美人で毒舌。外面は良いが、郁や堂上班にはズバリと毒を吐くし、情報網は半端ない。近くにいたらとても友達になりにくいキャラですが、不思議と憎めません。郁との掛け合いが絶妙で、郁の面倒を何かとみており、優しい一面も。

設定も強烈で、おまけに個性的なメンバーが大暴れするので、読んでいて楽しいです。

また郁が図書隊を目指したのは、高校生の時に”憧れの王子様”に助けてもらったからです。郁が買おうとしていた本がメディア良化隊により没収されそうになり、それに抵抗したらメディア良化隊に暴言を吐かれ、おまけに突き飛ばされたのです。

そんなときに郁と”本”を守ってくれたのが、その王子様。単純思考な郁はその王子様に憧れ、王子様に会いたい一心で図書隊になったのです。体力バカなのに、純情な乙女でもあるのです(笑)

また1冊に5章の構成です。最初の2章は設定と、図書隊の研修の様子。そして3〜5章は、それぞれ各章で”事件”が起こり、それを通じて郁や周りが成長していき、そして絆が生まれていく様子が見えます。

私が好きなのは4章です。4章では、メディア良化隊に賛同しているPTA団体『子供の健全な成長を考える会』に向き合う話です。その団体は図書館に対して、メディア良化法の検閲対象の本はもちろん、対象外の本でさえ”貸出制限”を要求してきたのです。

団体の主張は、もちろん”子供のため”です。しかし実際には、ある中学校では生徒に人気がある図書が団体により、廃棄されてしまい、子供から嫌悪されていたのです。そして反発している子供たちを巻き込み、この団体に図書館は対決していきます(※話し合いです)。

この過程が面白いし、団体が考えている”子供のため”が実際には、子供を子供扱いしすぎており、子供からすると”信頼されていない”という不満につながっています。私も今度母親になるので、”子供の自主性”は大事で、何でもかんでも”ダメ”はよくないなぁ、と思いました。

そして最後に郁には、”両親”という新たな問題を含み、終わります。

また読んでいると、政治に無関心ではいけない。そして、こんな”検閲”がある世の中。監視される世の中は絶対に嫌だな、と思いました。うっかりしていると、この本のような”悪法”が通過してしまうかもしれないからです。

また”世論の怖さ”も読んでいて感じました。一般の人は何か事件があると、一部の側面のみを見てしまいますし、一時期だけ加熱して、すぐに冷めてしまいます。

例えばある人が冤罪であっても報道が加熱している間は疑われ続け、冤罪が無事に証明された頃には世の中は忘れています。無実な人を責め立てていた事実さえ、忘れているのです。人を傷つけたことも、全てを。そんなことを思いました。

読んでいて楽しいけど、時々有川さんからメッセージが来る。そんな本です。また郁の恋模様も絡んできて、時々甘酸っぱい想いになります。オススメです。次巻も楽しいですよ。

図書館内乱 図書館戦争シリーズ(2)の感想はコチラ
posted by ちゃよ at 15:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | 趣味本>有川浩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年04月11日

図書館戦争シリーズ(1)。ありえないハチャメチャな設定なのに、物語の世界に引き込まれていく(前半)



本のタイトル:図書館戦争 図書館戦争シリーズ(1)
著者:有川浩
お奨め度:★★★★★
-------------------------------------------------------------
2013年GWに岡田准一さん、榮倉奈々さん主演で映画化されるという、「図書館戦争」シリーズをとうとう読み始めました。図書館戦争はシリーズ物で4冊あり、夫が全て先に読み終わっており、オススメされていましたが、私は読んでいませんでした。

なんとなく設定がややこしそうで‥。でも読んでみたら、面白くて、面白くて、あっという間に4冊を読んでしまいました(笑。感想は順次Up Dateしていく予定です)

この本は図書館戦争シリーズの最初の本ですが、最初は正直読みにくかったです。何故か!?設定が、正直めちゃくちゃだからです(笑)。だって、図書館が日本国内で戦争をしているんですよ!!防衛設備があるんです。自衛隊や警察よりも訓練していて、実弾をバンバン打っているんですよ。

どこの世界?って最初は思いました(笑)。でも作品中の設定はしっかりしているし、文章も読みやすいですし、慣れてしまえば、すんなり入っていきます。(私は半分くらいまでは、最初のページにあるキャストを何回も確認しましたが)

時代設定は、昭和の次の生花(せいか)。昭和最後にメディア良化法という悪法が成立してしまったことがキッカケです。このメディア良化法。これは”誰か特定の人のための法律”で、表現の自由が著しく損なわれている世の中です。

本、雑誌等は発行する場合に、メディア良化隊という組織で、”検閲”という名でチェックが入ります。例えば”乞食”という言葉はNGで、”住所不定”はOK、など。そして内容はもちろん規制されています。

恐らく政治のあり方、ある特定の人のスキャンダル、そいういった”特定の人”にとって不都合なものを全て廃除するためものです。例えばある事件が起こった時に政府の対応が納得いかない。でも政府は攻撃されないように、雑誌もTVも規制させたり、別のことを槍玉に挙げたりするのです。

ちなみにTVも”検閲対象”です。内容が不都合ならば、すぐに放送停止をくらわせます。だから、政府の意向にそぐわないものは、放送出来ないのです(雑誌や本は没収されます)。

尚、メディア良化隊は国の組織です。ただ、ひたすら上(上司)から命令されたことを実行している組織です。そしてそんな”検閲”に対抗しているのが、”図書隊”です。

図書隊は図書館付属の組織で、言うならば”図書館専門の自警団”です。図書館はメディア良化隊に没収されようなる本も全て収集し、図書館利用者に提供しています。そんな施設なので、図書館はメディア良化隊に狙われ、よく抗争がおきるのです。

ちなみに図書隊とメディア良化隊の抗争は、司法の適用外。警察だって不介入なのです。だから、抗争によって怪我人が出ても、例え死人が出ても、問題視されないのです。

ただし一般人に被害が及ばないように、細かく規定があります。(だから一般人は図書隊とメディア良化隊の抗争の”現状”を知らないのですが)

♪図書館戦争シリーズ(1)の後半はコチラ♪
posted by ちゃよ at 17:16 | Comment(1) | TrackBack(0) | 趣味本>有川浩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月16日

植物図鑑。植物をもっと知りたくなる、不思議な恋愛小説



本のタイトル:植物図鑑
著者:有川 浩 (「図書館戦争」シリーズや、「フリータ、家を買う。」等の著者)
お奨め度:★★★★☆
-------------------------------------------------------------
植物図鑑は、甘酸っぱさが広がる胸キュン恋愛小説で、特に女性にオススメです。有川浩さんは「ありえない設定」で話を書くらしいですが、植物図鑑もありえない設定です。なんせ行き倒れていた男と同居を始めるのですから。でも心の描写や文章が丁寧で、とても読みやすいですよ。いつかドラマ化するんじゃないかな?と密かに思っています。

話の主人公はOLのさやか。ある冬の日、さやかはアパートの植え込みで寝ている謎の男の人を見つけます。なぜここで寝ているか?と尋ねると、行き倒れているとのこと。そして、「お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか」と男は言いました。更に「咬みません。躾のできたよい子です」とも。

さやかは一時期の気まぐれから、男を部屋に上げ、カップラーメンをご馳走し、お風呂に入り、先に寝ます。最も男の言うとおり、「躾のよくできた子」だったから、事なきを得たのですが(笑)。

そして翌朝、さやかが目を覚ますと、男は台所のある材料だけで見事に食事を作っていました。それが美味しい。さやかはいつもコンビニ弁当や外食ばかりだったから、この手作り御飯に胃袋を掴まれてしまいます。そして男が見事にイケメンだったことも関係するのですが、一緒に暮らさないか、と提案します。男は戸惑いつつも、了承し、2人の同居生活は始まります。

男の名前はイツキ。それしか言いません。苗字も、過去も、何も話しません。さやかは知りたいけど、追求すればイツキが出て行く気がして、踏み込みません。そこのさやかの女心に、キュンとなってしまいます♡

またイツキがする家事は完璧。そして植物の知識は人並み外れています。2人は徐々に距離を縮めていき、週末には2人で「狩り」をするように。風変わりな2人ですが、ほのぼのとしていて、微笑ましいです。

話は10話+エピローグの2話です。各話に植物が出てきますが、今まで「雑草」と思っていたものにもちゃんと名前があり、食べられるものもあるんだな、と知りました。ちょっとした知識になります。また書き方が上手なためか、ついつい本に付いている植物の写真を眺めてしまいますし、食べたくなります(笑)。

でも恋愛小説で、最初はさやかのイツキへの可愛い片想いにドキドキします。そして話が進むに連れて、さやかのイツキへの想いが深まり、やがて2人は恋人同士に。ラブラブな2人のやり取りに、ほのぼのしちゃいます。

しかしイツキはある日、突然消えてしまいます。それもいつも通りの普段の生活の中で、跡形もなく。さやかにたくさんの思い出と、植物の知識、そして鋭くなった味覚だけを残して−

さやかの辛さが読んでいて伝わり、泣きたくなりました。でも徐々に立ち直っていく、さやか。強い人です。そしてさやかはイツキと過ごした日々を懐かしむように過ごして−。

また読んでいると、先程も書きましたが、無性に植物を食べたくなります。なにせ2人は週末に「狩り」に出かけ、ツクシやフキノトウ、フキ、ワラビ、ノイチゴといったメジャーな物から、ユキノシタ、クレソン、イヌビユ、セイヨウカラシナ、イタドリ、スカシタゴボウといった名前も知らない植物をとってきて、イツキが見事に調理するのですから。どんな味なんだろう、とつい想像しちゃいます。

また本には下ごしらえや調理の方法も載っており、春になったらやってみようかな、と思いました。といっても、イツキが言っているように、「自分で間違わない自信があるもの以外は手を出すと危険」なので、私は狩りはできないのですが。スーパーで売っていたら、試してみようかな。

尚、私はエピローグの2話目の話(一番最後の話)が好きです。さやかはイツキが急にいなくなり辛い思いをしますが、イツキも同じように苦しんでいたことが分かります。本当はさやかの傍にいたい。でもどうしようもない理由があって−。

そんなイツキの姿を、小学生である杏奈からの視点で書かれているので、辛いはずなのに、どこかほのぼのとしています。また杏奈の飼い犬、サクラの様子がまた良いんです。私は犬を飼っていることから、何度も「あるある」と頷いてしまいました(笑)オススメします☆

posted by ちゃよ at 17:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 趣味本>有川浩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。